体に良い水質とは
〜ある水質研究所のホームページから
http://www.jade.dti.ne.jp/~suiken/index.html
飲む水にこだわっている人が増えているそうです。水の生き物が減ったという話も良く聞きます。
人や生き物にとって良い水とはどんな水でしょうか。
それは湧き水や井戸水が体にいいに決まっている、とおっしゃるかもしれません。
でもどのような水質が良いかとなると如何でしょうか。
湧き水や井戸水にも、雨水のようにほとんど何も含まれていない水から、多量の溶存物が含まれるものまで多種多様の水質があります。
私たちは、「豊かな自然の作用で大地のミネラルを十分に、ゆっくりと溶かした長期間経ていない地下水」が人にも生き物たちにも好ましい水と考えております。
では具体的に、これらのことに関して述べていきましょう。
ここでは、水に含まれる有害物質には触れないことにします。
地下水の水質は、その土地の自然生態に大きく依存すると考えられます。
自然が豊かな状態、つまり落葉広葉樹林や草本類が豊富な場所は地上に落下する動植物の遺体も多くなります。
すると、それを分解するバクテリアや土壌動物も豊富になり、彼らの活躍によって動植物の遺体の多くは二酸化炭素まで分解されます。
このため、土壌中の二酸化炭素量は、土壌生物の呼吸のものもプラスされ、自然が豊かなほど多くなると考えられます。
実際、土壌中の二酸化炭素濃度は大気の10〜100倍になることがあるそうです。
水中の二酸化炭素は、大地のミネラル成分を溶かします。
その量が多いほど溶かす力も強まり、豊かな地下水になるとみられます。
カルシウムやカリウム等のミネラル成分は、岩石の性状が地域で異なるため、地域性があります。
地域の個性豊かな地下水は、結局、土地土地の豊かな自然によって支えられているのでしょう。
そして、ミネラルを溶かした二酸化炭素は炭酸水素イオンに変化します。(私たちは、このイオンが水にバネのような緩衝性をもたらすため、非常に重要な成分と考えております。)
さらに、広葉樹林が豊かで落葉が多く、土壌の腐植層(植物遺体が分解して生成したもの)が発達しているところは、雨水が地下にしみ込むスピードも遅くなります。
豊かな自然地に降り注いだ雨水は、ゆっくり土壌に浸透し、岩石中のミネラルを溶かしながら豊かな水へと変身するのです。
こうして生まれた湧水や井戸水は、微量に多様な成分を含みますが、通常炭酸水素イオンとカルシウムが主成分の水質になるとみられます。
「豊かな自然の作用で、大地のミネラルを充分に、ゆっくり溶かした」とは以上のようなことを言っています。
このような水は、まろやかでおいしく、私たちの体にも良いと思います。
逆に、雨水のように溶解物をあまり含まない水は、腐食を防ぐ炭酸カルシウム成分が少ないために、鉄に対する腐食性が強く、コンクリートも劣化させます。
この水質は人の体も“腐食”させると考えられます。
ですから体にとっても良い訳がありません。このような水質は、地下水としての未熟さや土地自然の貧しさで生じると考えられます。
例えば裸地化した貧相な土地では、雨水が表流水として流出しやすいこともさることながら、たとえ地下水となっても、土壌中の有機物や生物群が乏しいため、貧相な水質となる場合が多いとみられます。
このような状況では細菌類による汚染も生じ易いと考えられます。
また、石灰岩地帯によくあるカルシウム成分が非常に多い硬水といわれている水も、私たちには向かないとみられます。
これは、炭酸カルシウムが体内に沈積しやすく、日本人の体質に合わないと考えるからです。
次に「長期間経ていない地下水」とはどういうことでしょうか。
地下水は、地下での流動時間が長くなると次第に溶存酸素が少なくなり、カルシウムが減ってナトリウムが増加します。
また窒素成分も還元されてアンモニア態となりやすくなります。
このような水も体に良いはずはありません。
ですから雨水が地下に浸透し、それほど長い時間を経ていない水が求められるのです。
以上のように、人や生き物にとって良い水とは、豊かな土地自然によって育まれた結果生み出される、溶存酸素が豊富で、多様なミネラルを含む炭酸カルシウム主体の地下水であると私たちは考えます。
地下水は、通常バクテリアの分解の他、吸着、ろ過などにより、有機物や細菌類はほとんど含まれません。
しかし、表流水や池水が腐植を溶解し、その影響で茶褐色を呈していることは、豊かな滋養を含み、生き物にとって好ましい水であると、私たちは考えます。
それも、まさしく豊かな土地自然によってもたらされた、豊かな水といえるでしょう。